CONCEPT 再現と可視化
このウェブ・プロジェクトでは、元町商店街を消費情報空間として視覚的に表現することを提案している。元町商店街を3次元的に複製する リプレゼンテーション(再現)の方法ではなく、元町に関連する情報そのものを生成源として全く新しい空間表現を提示する ビジュアライゼーション(可視化)の方法が検討された。元町商店街の補足的な情報を提供するのではなく、むしろ現実の商店街では知覚・体験できない方法で情報を提示することによって、商店街とウェブとの新たな相互作用を発生させることを期待しているからである。インフォテュ-ブ
ウェブサイトにアクセスしたビジターはVRMLによってテューブ状に再編成された消費情報空間を自由に航行(Cruising)できる。テューブの内側には セルと呼ばれる小さな矩形がたくさん貼りこまれている。セルは情報を格納する最小単位であり、元町商店街の関連情報が画像やテキストとして表示されている。ここでは情報は階層構造に従って順次表示されるのではなく、全てが等価なものとしてテューブ面上にランダムに貼りこまれる。(セル同士のリンク関係は自由に設定できる)セルの情報
インフォテューブでは、元町商店街の商店やSS会はもちろんのこと、外部に分散したさまざまな人々によってセルに情報が登録され、常時更新表示されている。セルが内包する情報は主に次の4種類である。セルのブックマーク
- 商店の情報:商店の写真・説明・所在地・TEL、取扱商品一覧、オフィシャルHPや商品情報へのリンク、オンライン注文フォーム等
- 商品の情報:商品の写真・説明、取扱商店情報やオフィシャルHPへのリンク
- 人の情報:BBS(ライブセルから発信された現地ビジターのメッセージ、およびオンラインビジターのメッセージ、商店街の従業員のメ ッセージ)
- 一般情報:商店街の一般情報(セール、フェア)、横浜地域の情報(中華街、氷川丸、MM21、歴史的建造物等)、行政の情報(横浜市)、他テューブへのリンク
インフォテューブのユーザ・インターフェイスでは、VRML上でセルに「 オンマウスオーバ」すると、セルが点灯してそのセルに対応するHTMLファイルが右フレームにロードされ、また地図上で該当する場所が点灯する。さらにセルを 「クリック」するとセル自体が空間内を右に移動して順次堆積され、ブックマークとして登録される。ブックマーク上のセルをクリックするとセルはテューブ内の元の位置に戻り、ブックマークが解除される。アクセス・レコード
テューブから垂直に伸びる枝状のオブジェクトはセルに対するビジターのアクセス・レコード(履歴)を表現している。アクセス(クリックによるブックマーク)が発生する度にセルが堆積されて放射状の棒グラフを形成し、これによって人気のあるセルが視覚的に確認できる。(ただしこの機能は実装されていない)ライブセル
リアルな元町商店街に対しては、元町通りに沿ってインフォテューブにアクセス可能な「ライブセル」を5ー6ヶ所設置することが提案されている。ライブセルは、商店街ヘのビジターがメッセージと自分の画像をリアルタイムでアップロードできる場所であり、遠隔地のオンラインビジターとの情報交流も可能である。ファンタスマゴリア
インフォテューブの特徴は、全ての情報がセルとしてテューブ上にいっせいに表示され、かつそれらが複雑なブラウジング(改頁)操作を経ずに「通覧」できることである。情報を3次元空間にビジュアライズすることにより「奥行き」(=可視的な時間)の概念が発生し、風景を眺めるような直感的・視覚的な情報認知の枠組みが提供されることになる。情報のパノラミックな表示への意志は、ファンタスマゴリア(幻影)としてのみ実現可能なのである。
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