BACKGROUNDS

都市・情報・消費
   都市環境と情報環境において、集中と分散というふたつの志向性が興味深い社会変動を引き起こしつつある。都市への物資や人の集中が依然継続する一方で、都市の分散型発展モデルが構想されている。 高度情報化によってグローバルに分散したコミュニケーションが普及しつつある一方で、情報分野でのヘゲモニ集中が議論を呼んでいる。 集中と分散の動向が社会のさまざまなレベルで並存しているのが現状であるが、この中から資本主義と市民主義、公共と個人、環境と情報の未来像が描き出されることになるだろう。
   商品経済は都市環境と情報環境の間でシステムの2重性に直面しつつある領域のひとつである。典型的なリテ イル形態である「商店街」は古典的な都市の空間タイプのひとつであり、地域に密着し地理的に集中した形式を築いてきた。最近では店舗による直接販売に加えてコンシューマ向けの電子商取引(B to C)も普及の兆しをみせており情報環境における新たな消費空間のあり方が問われることになろう。
   横浜・元町はもともと居留者向け商品の取扱いから出発しており、全国に知られた老舗店も多く、地元だけでな く外部に開かれた商店街であるといえる。 この特性をさらに引き出すために、現実の都市と連携させながら、広く分散した情報環境からもアクセス可能なプロジェクトとして元町の「消費情報空間」を構築していくことを提案する。

元町商店街の認識のされ方
   横浜・元町商店街についての情報が認識される構造として次のようなものが考えられる。

  1. 現実空間の体験による認識(Promenading)

  2. 元町通りの線形構造に沿って商店が配列され、各商店の領域内に商品・情報・従業員が存在する。
         
  3. 雑誌やガイドブックによる認識(Reading)

  4. ページ内に概ね商店単位に記事が作成され、商品の写真や関連情報が同一または隣接紙面上に存在する。
               
  5. ウェブサイト(既存)による認識(Browsing)

  6. ポータルにカテゴリ別のメニューを掲載し、順次階層構造を追って詳細な商店・商品情報が配列される。
           
本案は3番目のカテゴリに対する新たな提案(4)である。

 

  1  元町商店街:現実空間の体験による認識
 
 

   3  元町商店街:ウェブサイト(既存)による認識
 


 

  2  元町商店街:雑誌やガイドブックによる認識
 



    元町商店街:INFOTUBE (本案)による認識